ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルでみる前世の癖と今生の魂の目的①~失敗の果てに~

ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは、太陽と月の軌道の二つの接点のことで、月の交点です。南半球から北半球に上昇してくる方をドラゴンヘッド、没する方をドラゴンテイルと呼びます。

ドラゴンヘッド 

ドラゴンテイル 

ドラゴンヘッドは惑星ではありませんが、そこに惑星があるかの様に強い働きをもたらします。

ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルは惑星じゃない

惑星じゃなくて何なの?

下記の図を見てください。真ん中が地球、赤い線が太陽の軌道黄色い線が月の軌道です。それぞれの軌道に、太陽と月もいます。この図は地球を主体にしていますので、実際は太陽はもっと大きく、月は小さくなります。でも、地球からすると、太陽と月はほぼ同じ大きさに見え、太陽と月が地球の周りを回っているように見えるのです。

太陽と月がほぼ同じ大きさなので、皆既日食の時はダイヤモンドリングとなって見えるのですね。こんな風に、天体のことを学び始めると、まるで神様の意図を感じるような神秘があります。

この図の様にドラゴンヘッドとドラゴンテイルは必ず真向かいにあります。なのでもちろんホロスコープ上でオポジションの関係になります

おおざっぱに言いいますが、太陽の軌道も月も常に同じところを回っている訳ではなく、それらの軌道は日々少しずつずれ、交点は太陽と月の軌道とは反対方向に少しずつずれていきます。結果、太陽と月は時計回りに回りますが、ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは、時計と反対周りに回ります。つまり、ドラゴンテイル・ヘッドの進み方は、牡羊→魚→水瓶→…と言うように進むことになります。

ドラゴンがいるノード軸

ドラゴンヘッドとドラゴンテイルを結んだ軸を、ノード軸と呼びます。ここにドラゴンのイラストを置いてみました。なんだか凄みが出てきました。神話からは、胴体の切れた頭だけのドラゴン、尾っぽだけのドラゴンにするのが正しいのかもですが、それは怖いので止めました。地球を真ん中にしてドラゴンの頭と尻尾があると考えると、ドラゴンヘッドとドラゴンテイルって確かに見えないけどパワーがあるのがわかる気がします。

ドラゴンヘッドとドラゴンテイルの性質

ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは、18~19年ほどかけて太陽や月とは逆の向きに天空を1周します。実際上の惑星ではないのにも関わらず、そのパワーはとても大きくはたらきます。

前世やカルマに関係

どんな風にはたらくんだろう?

ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルは、前世やカルマに関連するとも言われます。ドラゴンヘッドは今世開発し発達させるところであり、ドラゴンテイルは、慣れ親しんだやり方から脱却するところとなります。

ヒンズー占星術では、ノース・ノードをドラゴン・ヘッド(ラーフ)、サウス・ノードをドラゴン・テール(ケートュ)と言う。一般的にカルマを示す点として解釈され、ノース・ノードは木星とほぼ同じ性質を、サウス・ノードは土星と同じ性質を持つとされている。西洋の占星術家の中にも、ノードはカルマの点という概念も含めて、この理論を取り入れている者もいる。

占星術百科/ジェームズ・R・ルイス/鏡リュウジ=監訳

ドラゴンテイルは過去世で学んだ資質とされます。今世でそれを活かすことが出来ますが、それ以上の発展は見込めません。人は慣れ親しんだものに居たがる性質があるので、ドラゴンテイルの性質に居続けようする傾向があります。ですが、ドラゴンヘッドが導くものを拒否していると、人生が停滞する感じやなかなか動きが無いと言う感覚があるでしょう。

ドラゴンヘッドは今世で学び発展する方向とされます。木星と同様な性質を持つと言われ、それを伸ばそうとすると想像より楽に発展し、成功を導くことでしょう。ですが、ドラゴンヘッドはその人にとって未知の分野です。なので、最初は嫌がることもあり、ドラゴンテイルの性質に安住しようします。

最初は受け入れにくいドラゴンヘッドの性質

そういう意味で言うと、このドラゴンヘッドの性質を受け入れ、意識して行動化するまでは、木星の様な気楽さはあまり無いかもしれません。占星術の鑑定でも、ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルのお話をすると、ドラゴンテイルの悪い癖には思い当たる節が多々あり、大きく頷きつつも、ドラゴンヘッドが示す良い性質には抵抗を示したり、他人事に感じているような方が多くいらっしゃいます。

以前、友人3人とそれぞれの得意技での交換セッションを行った時、私はドラゴンヘッド、ドラゴンテイルの性質について話し、友人の一人にそれを伝えました。するとその友人はバツが悪そうに「えー?あんまり当たってないかも?」と言いました。ですが、私ともう一人の友人は顔を見合わせ「まさにこの通りなんだけど」となりました。それくらい、ドラゴンテイルは本人にとって心地良く、ドラゴンヘッドへの道は厳しく感じるのです。なので、個人的な考えでは、ドラゴンヘッドは土星の様に見える木星に思えます。

失敗を繰り返した挙句

多くの人は、ドラゴンヘッドが示す道に入るまでは、ドラゴンテイルでどうにかならないかと試行錯誤をし続け、何度も失敗を繰り返します。そして、たくさんの失敗の挙句に、自分自身の悪いパターンがようやく見えた時、ドラゴンヘッドの方向に向かう、と言うような印象があります。

人は生まれてくると臍の緒が切られて、これまでいたところのつながりが断たれます。ドラゴンヘッドに向かうのは、まるでドラゴンテイルと言う最後の臍の緒を断つような感じかもしれません。そして、ドラゴンヘッドが示す性質に触れることで、その性質は自分でも驚くほど楽であり、伸ばしていくことが出来るのです。これはその人に自信を与え、人生が回転し始めたような感覚を与えるでしょう。

とは言え、ドラゴンテイルの性質をまったく無くすことは出来ませんし、そうする必要は無いでしょう。ドラゴンテイルの性質は、過去生で培った才能でもあるので、人々に還元してく能力でもあります。また、エネルギーが不足している時はドラゴンテイルで充電する期間が必要だったりします。そこに行けば安全な気持ちになれるからです。

ただ、ドラゴンテイルの方向を今以上に広げようとしても、そこに成功や発展、成長が見えないかもしれません。エネルギーが強すぎて、かえって悪い結果を招いてしまいます。ドラゴンテイルのギフトを使い、最終的には過去生で培った能力と、今世のエネルギーを統合していくことが目的です。

サウスノード、つまり過去で学んだことをすべて引き継ぎ、それらをノースノードでつなぎ合わせることが大切です。さもなければ、その中に含まれる両極によってその人は引き裂かれてしまいます。

占星術バイブル/ジュディ・ホール

この変化は、人生の中において自然にスムーズな動きで起きるのでなく、割とダイナミックな変化を迎えるように思います。オポジションの力を使うには、両極をグイっと引っ張る様な緊張が必要で、反対方向に強い力がはたらくことになります。そうでないと緩々の帆が張られた船に乗っている様になり、力をうまく使うことができません。両者のバランスが取れるようになるには、何度も繰り返して両者の性質の使いどころが分かった時でしょう。

参考にした書籍

前世ソウルリーディング/ジャン・スピラー

ドラゴンヘッド・ドラゴンテイルと言ったら、この本と言うくらい。
ジャン・スピラーさんの『前世ソウルリーディング』。
自分のところだけ読んでも、内容がとても充実しています。新しい気付きがあれこれあります。ある独特のパターンにハマっていると思う時、この本を読むことで目が覚めたようになります。

占星術百科/ジェームズ・R・ルイス

占星術でちょっとわからなくなることってありますよね。今の時代ならインターネットでさくっと検索すれば良いんですが、調べたいものによってはいろんな情報がありすぎて散漫になってしまうこともあります。この本を手元に置いておくと、インターネットを調べるよりも、早く調べられることが多くあります。寝る前にちょっとずつ読んでみると、知らなかった分野も知れるので、とても勉強になりますよ。

とても良い本ですが、今は中古でもとても高い値が付いていますね。一応リンクを貼っておきます。

占星術バイブル/ジュディ・ホール

こちらの記事の続きです。

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